【コンフェデ】イタリア戦の伏線

サッカーには、やはり文脈が存在する。選手たちはそれまでの経緯、つまり歴史を背負って次のゲームに臨むのだということをあらためて実感した。今朝のイタリア戦では、まず日本の先制点のシーンでそれが感じられた。先日のワールドカップアジア最終予選のオーストラリア戦で本田の蹴った「ど真ん中PK」を、イタリアのGKブッフォンは明らかに意識していた。中央に立ちはだかって、左に飛ぶタイミングは完全に遅れていたのだ。

そして、日本代表のDF陣は、初戦のブラジルとのゲームで「及び腰」になってしまった反省を踏まえていた。前に出よう、ボールをつなごうという意識が強すぎたからこそ、吉田や今野が相次いでミスをしてしまったのだろう。こうした伏線を読み解くことも、ゲームを見る楽しみなのだと思う。

結果として、サムライブルーは3-4でアズーリに屈した。しかし、このゲームもまた伏線となって次につながってゆくはずだ。メキシコ戦でのステップアップも期待したいのはもちろんだが、ワールドカップ本戦に向けての準備も同時に行う必要がある。その舞台では、今朝のイタリア戦の反省が活かされることを願う。