【映画】ライフ・オブ・パイ

ホノルルに向かうJALの機内で、着陸直前までの時間で何とか見たのが「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」でした。経営不振で動物園を畳んだインド人の家族が動物を連れてカナダに移住する際に船が難破し、主人公「パイ」は救命ボートでオランウータン、ハイエナ、シマウマ、ベンガルトラと一緒に漂流します。主人公がカナダ人の小説家に語る体験談としてストーリーが展開しますが、西洋が東洋を評価しているようにも見えて、ちょっと気になります。

この動物たちはパイの家族の象徴としても扱われるのですが、圧巻は嵐の海上でトラが動物を襲う場面。パイの憔悴しきった様子は、十分に名演と言える内容でした。また、トラが島にたどり着いて、パイに見向きもせずにジャングルに消えてゆくシーンは印象的です。パイはそのことが「空しかった」ようですが、僕にとっては我が家のネコに重なってしまって身につまされました。

アン・リー監督の作品は「グリーン・デスティニー」以来でしたが、わざとらしい映像もあるものの、全体としてはとても抒情的というか雰囲気のある作品に仕上がっていて見応えは十分です。

http://www.foxmovies.jp/lifeofpi/