この映画を機内で見たのも今更なら、このレビューを書くのも今更ですね。かなり記憶が薄れつつありますが、思い起こして書いてみます。僕はかつてギターを弾いていたり、ロックバンドでボーカルを担当していたりしたので、この作品に登場する音楽活動にはなじみがあります。でも、僕の高校時代はあまり明るいものではなかったので、「あずにゃん」たちがうらやましくも感じるのです。
「放課後ティータイム」というバンドの楽曲はキャッチーでもないし今風でもないのですが、どことなくノスタルジックな雰囲気。高校生ならきっとあんな歌詞を書くんだろうなと思うと、いわゆる「等身大」の高校生バンド像なのかもしれません。楽器を抱えて卒業旅行に出掛けたり、旅先で演奏する機会が舞い込んできたりという設定はありそうもないけれど、彼女たちの会話にはリアリティがありました。
そして不思議なことに、ニューヨークからの帰国便でこの映画を見ていた僕は、自分が今までいたのがこの映画の舞台だったロンドンのような気がしてならなかったのです。それだけ、海外旅行の現実もリアルに描かれていたし、ロンドンの街も魅力的に表現されていました。実際のところ、僕はロンドンがどうしても好きになれないんですけどね…
他に選択肢がない中で見た映画でしたが、意外にも充実した後味だったので、それなりに満足しています。アニメも機会があれば、見てみたいです。
http://www.tbs.co.jp/anime/k-on/
