【フランス戦】守備にも問題あり

フランス相手にアウェイで1-0の勝利は、戦力やモチベーションなどいろいろなことを差し引いても喜ばしいことだ。引いて守っていたわけではなくチャンスも作り出していたし、日本の時間帯も短くはなかった。得点シーンは、フランスが今野のドリブルへの寄せが遅れ、パスを出すタイミングでもプレッシャーが十分にかかっていなかった。

GK川島が連発したスーパーセーブに象徴されるように、無失点に抑えた守備は完璧だったようにも見える。しかし、サイドからのクロスへの対処には大いに問題があった。失点しなかったのはたまたまであって、まさにフランスの選手起用やモチベーション次第では決まっていたであろう場面がいくつかあった。

DF長友の無尽蔵の運動量は相変わらずで、終盤になっても信じられないようなスピードでサイドを駆け上がってゆく姿には、感動すら覚えた。しかし、今日の長友は「相手を抜いてクロスを上げる」ことにこだわり過ぎており、肝心のクロスの精度は決してよくなかったことも指摘しておきたい。攻撃面ではFWハーフナーが機能しなかったことで、1トップの人材不足が注目されるだろう。前田が復帰すればよいが、いつまでも本田にこの役割を期待すべきではない。