【日本科学未来館】アナグラのうた

東京・青海の日本科学未来館の見どころは、巨大な地球儀ともいえる「ジオ・コスモス」。自転から大気の話や地殻変動まで、解説音声を聞きながらデモを見ることができます。また、インタラクティブ性を重視した映像やデモの展示も多く、解説員も多く配置されていて子どもや学生の興味を惹くような話を聞かせていました。一番印象に残ったのは、クロマグロの回遊を地図上にプロットしたもの。カリフォルニア沖に長く滞留しながら、太平洋を西に移動すると津軽海峡を通過します。大間がマグロで有名な理由がわかります。

そして、僕のお目当ては国立新美術館の「メディア芸術祭」で知った「アナグラのうた」。これは、「空間情報科学」の展示で、実空間での人やモノの行動を計測し、結果を計算して理解し合うことで、生活を支援しようとする科学です。つまり、バーチャルな仮想世界で未来に起こることを予測し、それに備えて準備できるようにするナレッジなのです。

名前を設定したり、声を出したり、選択したりという行動がデータとして蓄積され、自分の歌を自動生成してくれる機能もあります。そしてこのエリアに入ると、自分の影のように「ミー(画像)」というアバターのようなものが足元についてきます。まだ実験的なレベルのようですが、これが実用化されていったら、いろいろと面白いことになりそうだという予感はあります。以上に記したものはすべて常設展示で、600円の入館料ですべて楽しむことができますよ。

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