WOWOWで見た「ステキな金縛り」は、想定以上に楽しむことができました。殺人事件の弁護側証人が落ち武者の幽霊という、奇想天外なストーリー。ある条件を満たさないと幽霊は見えないという設定のため、深津絵里が一人芝居しているように見える、というかそう演技している場面が見どころです。
全体的に三谷幸喜らしいいかにも演劇的な作りですが、三谷作品に限らず日本映画は演劇に軸足を置いていると思います。閉じた空間の中で約束事を守って展開するストーリーなのですが、それが日本映画の魅力でもあり、同時に限界でもあると僕は思っています。
キャスティングは豪華で、佐藤浩市や小日向文世、梶原善、生瀬勝久と個性豊かな役者陣が、それぞれいい味を出していますね。意外なところでは、「愛は勝つ」のシンガーソングライターKANの起用は意表を突いていますが、いかにも素人臭い演技でした。女優では、なんと言っても深津絵里。彼女は僕の中では、麻生久美子と双璧をなす好きな女優なのです。
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