【アカデミー賞】授賞式スピーチ

第83回アカデミー賞の授賞式が、WOWOWで中継されました。今回の受賞は「英国王のスピーチ(King's Speach)」「ソーシャルネットワーク(The Social Network)」が有力ということで、誰にオスカーが行くかにはあまり興味がなく、授賞式でのスピーチが楽しみだったのです。「ソーシャル~」は、Facebookの創業にまつわるストーリーですが、Facebookを使ってもいない人が映画だけ見てエラそうなことを語っているのが不快ですし、英国モノにはどうも惹かれないのです。

今回のMCは、アン・ハサウェイジェームズ・フランコ。アンが妙にテンションを上げているのに対し、ジェームズは冷めている印象だったので、かなりチグハグに見えましたね。ふたりが「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のタイムマシンに乗ってノミネート作品の世界にたどりつき、作品の登場人物と絡む映像は面白かったけれど、原作に対する敬意が欠けていたようにも思います。

痛快だったのは、助演女優賞を獲ったメリッサ・レオのスピーチ。ステージに上がって、まずプレゼンターのカーク・ダグラスに「(自分の腕を)つねってみて!」と言うくらい実感が沸いていない表情からスピーチへ。WOWOWでは「ケイト・ブランシェットの受賞スピーチを聞いていたら、(スピーチなんて)クソ簡単だと思ったのに」というような字幕になっていましたが、原語では「so fucking easy」と放送禁止用語を使っていました。でも、ストレートな感情が出ていたので、まったく嫌な感じはなかったですね。

一方、どうしようもないくらい呆れてしまったのは、その助演女優賞のプレゼンターを努めたカーク・ダグラス。何度も何度も「You know...(あのぅ)」とボケをネタにするかのようにもったいつけて、やっと発表したのです。ナイスだったのは、そんなカークをネタにしたジャスティン・ティンバーレイク。アニメ部門の発表をしたのですが、その際にカークをまねて「You know...」と言って会場を沸かせていました。