【アジアカップ】考えて走れ

「考えて走れ」と言ったのは、ジェフ千葉時代のオシム監督。そして昨日のサウジアラビア戦の後で、日本代表のザッケローニ監督は「唯一課題を挙げるとすればパーソナリティー」と発言している。この記者会見での発言には、どの記者も突っ込まなかったようで残念だ。「パーソナリティ」とは何を指していたのか、ぜひ聞きたかった。なぜなら日本代表に対して僕が挙げたい課題も、同じかもしれないからだ。

昨日までの試合で、右サイドバック内田篤人は実に安易なファウルを繰り返している。抜かれれば相手に手を掛けて止めてしまい、サウジアラビア戦では累積2枚目のイエローをもらって、サスペンションとなる準々決勝に備えるために伊野波と交代させられた。柏木のファウルも露骨だったし、究極は川島が退場になったシーンのファウルも焦り過ぎた無様なものだ。このような「幼稚な」ファウルを繰り返す問題を、ザッケローニは「パーソナリティ」と表現したのではなかったのか。

感覚でプレーして成果が出ればそれでよいのだが、特にディフェンスにおいて考えもせずに手を出し足を出したのでは、試合をぶち壊してしまうリスクが多分にある。ザッケローニはさすがに、準々決勝まで持ち越す累積警告を計算に入れた選手起用をしてくれているが、このあたりももっとJの監督は見習って欲しい。イエローをもらった短気な選手を早めに代えておくことは、重要なリスク回避策なのだ。