【スペイン-オランダ】激闘の決勝

スペインの圧倒的なポゼッションに、フィジカルで挑みかかったオランダ。その結果は、イエローカードの数が表していた。偏ったジャッジには見えなかったのに、執拗に抗議するオランダの姿ばかり目に付いたことも、このゲームを物語っていたともいえる。

延長後半になって、大きく試合は動いた。4分にイニエスタを倒したハイティンハが2枚目のイエローカードで退場。そして、途中出場のヘスス・ナバスが長い距離のドリブル。これで一人少なくなったオランダのDFは乱れ、セスクの出したパスをワントラップで受けたイニエスタの放ったシュートがゴールネットを揺らした。

ほぼラストプレーというタイミングで長いパスに抜け出そうとしたフェルナンド・トーレスが足を引きずりながら倒れこむ。かなりコンディションは悪かったのだろう。無理をして、どうにか途中出場のチャンスをつかんだ決勝の舞台で負傷退場という結果は、彼にとってあまりにも辛いものだったはずだ。しかし、それと引き換えに得たワールドカップチャンピオンの称号を、誇らしくも感じていることだろう。スペイン、初優勝おめでとう!