【礫川浮世絵美術館】鑑賞+学びの時間

もう一週間前になりましたが、先週の日曜日に自転車に乗って後楽園駅前にある礫川(こいしかわ)浮世絵美術館に行ってきました。浮世絵の美術館といえば、かつて六本木の外れに麻布美術館という豪勢なハコがありましたが、オーナーの企業が倒産して閉館してしまったようです。

この美術館は麻布美術館とは比べ物にならないくらい簡素で、雑居ビルの一室にある小さな美術館ですが、なかなか面白かったです。入館すると、受付の女性が展示を簡単に案内してくれ、ライトを当てて「金摺、銀摺り」といった摺り(すり)に施された技法を説明してくれました。彩色に散りばめられた金や銀の色合い、またエンボス加工のような文様もあって興味深かったです。

そして、浮世絵の制作がプロデューサーとしての版元の下、絵師、彫師、摺師がそれぞれの作業を行う分業体制ということも、知ってはいましたがあらためて再認識できました。作品としては葛飾北斎の冨嶽三十六景の「赤富士(凱風快晴)」や「神奈川沖浪裏」のような有名な作品もありました。浮世絵のような版画は一点ものではないので、希少価値は減るものの楽しむ機会は増えますね。

展示も多くないので、ここだけのために出掛けるには不向きです。東京ドームや小石川植物園など、近隣の施設を訪れたついでに寄ってみるのがよさそうです。

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