【コンフェデ杯】暫定ベストゲーム

結果は2-2で、勝ち抜けはできなかった。だけど、カカもロナウジーショもアドリアーノもいるブラジルに対して、決して気持ちで負けていなかった。加地のオフサイドが、良くも悪くも試合の流れを作ることになったのは確かだ。あれでブラジルは目が覚め、日本も行けるという気になったはず。俊輔の狙いすましたミドルは素晴らしく、代表のAマッチでGKがあんなにもきれいに抜かれるシーンはそうそう見られるものではない。1点ビハインドのハーフタイムで、大黒投入は考えられたことだが、小笠原を中田浩二に代えるとは思わなかった。しかし、これがジーコの「勝つんだ」という意思表示だったことは間違いない。

そして、俊輔のFKがポストを叩き、大黒がゴール。かつての日本代表だったら、1-2でも満足してしまったかもしれない。あきらめない気持ちが取らせた、「進化」の1点だった。さらに勝ち越し点を取るチャンスも作り、最後までブラジルを追い詰めた。このゲームは、ジーコジャパンのベストゲームのひとつに数えられることだろう。しかしこれは、ドイツで結果も伴ったベストゲームを作り上げるまでの「つなぎ」であってほしい。東アジア大会で苦しんでいるような場合ではないのだ。