【ACL浦和-城南】圧勝できないレッズ

ワシントンの先制点が出た時点では、浦和が圧勝してもおかしくなかった。しかし、リーグ戦も含めて簡単には勝ち切れない浦和の悪い面が、ここでも出てしまう。失点のシーンを含め、坪井の不調が一番の誤算だったように思う。スピードで負け、あっさり逆をとられては、ストッパーは厳しいだろう。

後半に入ると中盤の運動量が落ち、ポンテと長谷部が消えてしまう。こんなときに小野がいないという事実が、浦和には恨めしかったはずだ。オジェックが切ったカードのうち永井は定石だが、闘莉王→堀之内の交代は想定外、そして山田→細貝は機能していなかった。小野がいれば、中盤を活性化することが可能だったのだが…

BS朝日で中継がはじまって最初に感じたのが、赤一色のスタンドの壮観さ。それは、120分を戦いきった後のPK戦になって、クライマックスを迎える。浦和の選手がゴールを決めた後、そして城南の選手がアプローチに入る前後から見られた赤い波動。そして重なり合う無数のフラッグ。アジアのクラブの試合でここまで盛り上がるスタンドは、10年前でも想像できなかっただろう。決勝進出を果たした浦和には、ぜひ優勝を勝ち取って欲しいところだ。