【MLB】松坂vsイチローの緊張感

試合前から、異常なほどの緊張感と高揚感に包まれたボストン・フェンウェイパーク。松坂の一挙一動に注目が集まり、フラッシュが焚かれる中のプレイボールとなりました。「DICE-K」こと松坂の本拠地初登板の最初の対戦打者はイチロー。明らかに松坂-バリテックのバッテリーは、イチローを意識した組み立てをしてきました。

MLBデビューの初球はストレートで押していましたが、この日の初球はカーブ。序盤はカーブの制球がなかなかよかったということもありますが、ストレートにヤマを張られることを警戒したのでしょう。結局カーブでストライクを2つとった後、内角際どいところにカットボールを続けてフルカウントまで行き、最後はストレートをうまく捉えられたものの、そこは攻守の松坂。ピッチャーゴロに抑えました。

城島にはスライダーをレフト戦に引っ張られ、そこから1失点します。今日の松坂は、相手を見てしまっているという感じでしょうか。イチローやセクソンのような主力には気を使った投球をしますが、ギーエンベタンコートといった下位打線には球のキレや変化を試すように簡単に投げてしまっていたように見受けました。そういう意味では、これは彼にとって特別なゲームではなく、シーズン通して働くための通過点なのでしょう。

現在4回表ですが、やっと松坂がひとつめの三振をイバニェスから奪いました。もともとテンポよく投げる松坂ですが、サイン交換や攻守交替に時間をかけないMLB流は、見ていて心地よいですね。