【U-22シリア戦】傲慢な勝ち点3

日本が入った北京オリンピック予選のB組では、シリアが一番の難敵と見られていた。しかし、今日のゲームを見る限りでは、日本はかなりやりたいことを自由にやらせてもらえていた。よい意味でも悪い意味でも注目の集まる平山相太は、決して90分間を通してよいパフォーマンスだったわけではないが、ここぞという場面で点を取ってしまうスキルはさすがだ。1点目のヘッドは、あそこまでフリーになれれば決めて当然だが、2点目のコントロールシュートは認めないわけにはいかない。

負傷から復帰したGK西川周作は無難な守備を見せ、中盤では梶山と本田拓也はバランスを取りながら攻めにもうまく絡んでいた。家永も持ち味を発揮した。しかし、問題は水野と本田圭佑だ。自由にいろいろなことができてしまうから、複雑なことを考えすぎた。もっとシンプルに回りを使っていけば、さらに決定機は増えていただろう。力のある選手だけに、技術に走ってしまったのだろう。

ホームということもあって、とくかく傲慢なまでに自分たちの形を求めた日本だったが、結果として勝ち点3を取れたことの意味は大きい。次のアウェイのシリア戦で反町監督は、Jのスケジュールを考慮してメンバーを変えてくる可能性が高いが、守備力を試すには絶好の機会となりそうだ。