【日本-エクアドル】連携の不完全燃焼

このまま終わったら、またマスコミは「決定力不足」と書くのだろうかと思いはじめた後半40分、交代出場の佐藤寿人がワンタッチでコースを変えて(アイスホッケーで言う「ディフレクション」)ゴール。日本は勝利をもぎ取った。今日、点がなかなか取れなかったのはFWの責任というよりは、小笠原と小野が回りを使い切れていなかったせいだと思う。「スコアレス=決定力不足」という表現は、そろそろ止めてもらいたいものだ。

この時期、ワールドカップ登録メンバー確定に向けて自己主張をしたいのはわかる。特に、長く実戦を離れていた小野にとっては、その思いもつのることだろう。しかし、中盤の選手は前線を使ってナンボである。玉田がお家芸のスルーを連発しても、久保がつぶれても、フォローがなければ得点にはならない。その意味で、今日の小笠原と小野には不満が残った。

守備でも川口にしては安易なプレーが目立ったし、あのエクアドルの攻めだったら、もっとオフサイドを取らないといけなかった。サイド攻撃も、有効に使えていたとは言い難い。直前合宿でどこまで熟成させることができるのか、後は「神様」を信じるしかなさそうだ。