【WBC】杉内続投の王采配

WBCの日韓戦は、1点を争う投手戦となりました。ゲームの質としては期待通りのもので、非常に満足しています。ただ唯一、結果を除いてですが・・・

このゲームには、岩村の本塁憤死や今江の落球など、いくつかのポイントがありますが、僕が注目したいのは「杉内を8回まで引っ張った」ことです。先発の渡辺俊介が80球という制限の中で6回を無失点に投げ切って、二番手に杉内を持ってくることは既定路線だったのでしょう。しかし、先日と同じように杉内のピッチングはパッとしません。ヒヤヒヤながら7回を無失点で切り抜けた時点で、僕は杉内はお役御免と思いました。しかし王監督の采配は、8回も続投。ここが大きなヤマだったのではないでしょうか。

イチローがライトへのファールフライを追った場面で観客に悪態をついたのも、杉内が危なっかしいからこそ、ひとつのアウトにこだわったのだと思います。結局、杉内はその打者を歩かせてしまい、今江の落球につながっていくわけです。

杉内はホークスでは先発投手だから、救援には慣れていません。試合への入り方やピークの持っていき方など、先発と救援では違うはずなのです。セットアッパーなら藤田もいたし、もっと早く藤川だってよかった。球数制限のために先発タイプをふたり揃えていたとしても、必ずしも使う必要はなかった。自分のチーム(ホークス)の選手に、王監督が特別な思いを持ったかどうかわからないけど、この采配は非常に残念でした。