【全豪オープン】錦織圭―モンテイロ

いよいよ開幕したオーストラリアン・オープンの男子シングルス1回戦で、いきなり錦織圭が初日の日曜日に登場。モンテイロとの一戦となったが、2セッツダウンの厳しい展開に。錦織のテニスが悪いというよりも、とにかくモンテイロの出来が良すぎた結果であって、こんなプレーをされてはもうどうしようもないという状況だった。そのことは試合後のインタビューで錦織自身も語っていたが、モンテイロは特にサービスがよく勝負所で決まっていたことが大きかった。

サードセットでは最初のリターンゲームで7回握ったブレークポイントをことごとく凌がれ、逆に錦織のサービスゲームモンテイロに2本のマッチポイントが来たが、ここで錦織が粘ってキープすると流れが変わる。続くゲームでこの試合初めてブレークすると、そのまま7-5で錦織がセットを奪った。

このあたりから、モンテイロのファーストサーブが入らなくなり、全体的に勢いが止まる。錦織の美しいリターンエースが決まるようになり、サービスに時間をかけるようになったモンテイロに対して、錦織はサーブクロック違反ではないかとチェアアンパイアにアピールする場面も見られた。

フォースセットも錦織の最初のリターンゲームはもつれたが、結局モンテイロがキープ。しかし、ここから錦織が一気に波に乗って5ゲームを連取すると、モンテイロのプレーに余裕も自信も見られなくなり、錦織には「行ける」という感覚が一気に高まっているように見受けられた。モンテイロはメディカルタイムアウトを取ったが、流れを変えたい思いだったのだろう。

しかし、この日の錦織はまったく動じない。一度つかんだ流れを手放すことなく、ファイナルセットも危なげなく取って4時間を超える熱戦にピリオドを打った。陣営席では、無表情なヨハンソンさんと添田デビスカップ監督に対し、高田さんの表情が豊かだったことが見ていておかしかった。幸い次戦まで2日空くので、錦織にはしっかりリカバリーして、少なくともセカンドウィークまで期待をもたせてもらおう。