【なでしこJAPAN】ポルトガル戦

結果だけ見れば2-1の逆転勝利と決して悪くないのだが、内容を見る限りもっと点が取れた展開だった。特に猶本は何度も決定的な場面が訪れていたが、フィニッシュの精度や選択に大きな課題を感じられるプレーだった。彼女が1点でも決めることができていたら、展開は大きく変わっただろうし、チームとして試せることも増えたはず。その意味でも、猶本の逸機は残念としか言い様がない。

前半から飛ばした印象のなでしこJAPANは、サイドからの展開とパスワークを活かしてチャンスを作る。しかしこれは1トップの宿命でもあるが、中盤に人を掛けている分、中で決める人の枚数が揃わずにゴールにつながらない。あのサッカーを続けていれば疲労も溜まるし、精度もさらに落ちるはず。もっとシンプルにトップに入れるようなオプションも持たないと、強敵相手には厳しいだろう。ポルトガル代表は、女子サッカーにおいてさほど強いとは思えないのだから…

失点シーンの守備もいただけない。ゴール前へラストパスを送られたところで、詰めてきた相手選手に完全に前に入られているが、ここは選択肢があったはず。自分たちがパスサッカーを志す以上は、カウンター対策はマスト。このような場面は、本大会でもおそらく直面する。サイドで起点を作られたとしても、中をどう封じるのか。その意識をDF陣が共有しておくことは、間違いなく重要になってくる。