【ロジャーズカップ】錦織―モンフィス

どちらに転んでもおかしくない試合で、錦織圭は勝ち切るチャンスが何度もありながら、自ら逃してしまった形となった。最近の錦織は、流れをつかめそうなところでの無駄なダブルフォルトが多く、これはトップ10プレイヤーのレベル感ではない。この試合でも、最後の最後で流れをつかんだのはモンフィスだった。

強風に悩まされた一面もあっただろうし、テレビ中継を見る限りではサーフェスが遅いようにも感じられた。もったり感満載のラリーには、ズベレフとの一戦で見せてくれたようなスペクタクルなワクワク感はまったくなかった。期待を裏切るのは錦織の得意技だが、それでも勝つチャンスはあっただけにもったいない気がする。

USオープンに向けてWOWOWはまた「悲願のグランドスラム初制覇」と煽るだろうが、少なくともセカンドウィークまで興味をつないでくれないとテニス人気も一気にしぼんでしまいかねないところだ。