【映画】マエストロ!

コミックスも買ってはみたものの、あまりにも絵が下手すぎて1巻だけで挫折した「マエストロ!」。デルタの機内で他に選択肢がなかったので、見てみることにしました。主演の松坂桃李西田敏行は正直言って食傷気味だったのですが、脇役が意外にもよい味を出しています。miwaの「怪演」ぶりにも驚きましたが、大石吾郎や濱田マリ、斎藤暁、綾田俊樹が存在感を示せば、池田鉄洋はいかにもコントラバス奏者に見えました。

プロのミュージシャンのサポートも手厚く、指揮指導を佐渡裕が務め、エンディングテーマを辻井信行が演奏し、フルート演奏は赤木りえが担当しています。音楽演奏に関しては、「のだめ」も比較にならないほどしっかりと真面目に作り込んでいます。

「オーケストラには、たいていハゲ、ヒゲ、デブがいる」という話もありますが、このオケにもしっかり揃っていましたよ。高校時代にオーケストラでヴァイオリンを弾いていた僕には、この他にもいろいろと「オケあるある」ネタに反応してしまいました。松坂桃李のヴァイオリン演奏以外は、絵的には本格的に見えるのは大したものです。

ストーリーとしては「つぶれたオケが復活する」ことが大事なのではなく、「下手くそなオケが一世一代の演奏をする」ことが本旨なのだと感じました。