【人事の話】年休時季指定の意味は

政府が次の通常国会への提出を予定している労働基準法の改正案では、企業に対して、社員が有給休暇を取得する時季を指定することを義務づけようとしているようです。それによって年次有給休暇を確実に取得させ、ワーク・ライフ・バランスの実現を図る狙いだそうです。
 
しかし、労働者にとって勝手に時季を指定された上で有給を取得することが、本当にハッピーなのでしょうか。多くの労働者は自分や家族の病気のために休暇を残しておきたいと考えるものですし、海外旅行が好きな僕なら、行きたい旅行先にはベストなシーズンがあるものです。
 
そういったことを無視して、とにかく「取得率」の数字だけをよくしたいというのは、いかにもお役所仕事だと言えます。僕の会社は比較的、休暇の取得には寛容ですが、そういう体制を作る方が意味はありますよね。ワークとライフのバランスだけが問題なのではないことを、声を大にして言いたいです。