【CDJ 14/15】12/30参戦2日目

COUNTDOWN JAPAN 14/15 2日目のレポートは、ちょっと硬派な内容でお届けしようと思います。全体的にはとても満足した2日間でした。

1)9mm Parabellum Bullet

ギターの滝が足指骨折に加え左手親指を挫傷してしまい、車椅子でキーボードを演奏してギターにはサポートが入るというレアな構成。ハードでパンクな演奏だけど、技術がしっかりしているから説得力がある。ベードラとスネアの音が、強く叩き過ぎているせいか時に耳に障った。音の拾い方を変えた方がよいのではないかと感じる。

2)くるり

ユーフォニウムやフリューゲルホーン、トランペットを加えた楽器構成なのだが、それぞれの楽器を活かすフレーズが割り振られていないのが残念。音楽性は低くないのに、まとまってしまっている分、面白味に欠けた。ボーカルは単調な印象だったが、ハコのせいなのだろうか?

3)仲井戸 "Chabo" 麗市

バンドかと思いきや、エレキギター一本で登場。漫談ともラップともつかないボヤキのライムをギターのフレーズに乗せて語っていた姿は、まるでギター漫談。あれでは、オールドファンしかついてこない。

4)チャットモンチー

チャットのライブは初めてだったが、あらためてスタジオよりライブ向きのミュージシャンだと思った。ボーカルの橋本絵莉子は天然系超絶アニメ声だが、声量もあるのでライブでは映える。ドラムスの恒岡章とキーボードの下村亮介(昨日のGotchでも出演)は技術も高いし、音楽センスもよい。高橋久美子の音もよかったが、それを上回っている。

来年で10周年ということで定番の「シャングリラ」はもちろん、「真夜中遊園地」「バスロマンス」など昔の曲を多めに演奏してくれた。そのおかげもあって、オーディエンスも盛り上がっていて雰囲気がよかった。

5)Chara × 韻シストBAND

まったりもったりしたしゃべりだけで、食傷気味に。Charaの高音は、あまり聴き心地がよくない。

6)佐野元春 and THE COYOTE BAND

シンプルなロックンロールをここまで聴かせるボーカリストは貴重。相変わらずカリスマ性もあり、ステージに独特な雰囲気を持ち込んでいた。新曲を挟んでからの、「SOMEDAY」「約束の橋」「アンジェリーナ」という流れはさすがの一言だった。

7)TM Network

元春とナッシングスに挟まれるタイムテーブルが悔やまれる。バブル期を思わせるようなTKのシンセが全開でディスコっぽい雰囲気だったが、UTUの声は、以前より軽くなった印象で、シンセの世界観に負けていた。「当時は演奏していなかった」ことを暴露された木根尚登は、相変わらず飄々と演奏していた。

8)Nothing's Curved in Stone

今回のベストアクト。MCで村松拓が「今年一年、なんとか自分たちで舵を取ってやってこれた」と語ったのは、メジャーデビューで自分たちが望まない方向の音楽をやらされかけていたということなのかと思った。実際、「ツバメクリムゾン」や「REVOLT」では、大衆受けしそうな路線に転換しているのを感じていたから…

来春発売という新曲「Gravity」は彼ららしいチューンだったし、今日のセットリストもプログレ色を残しながらも、徹底してダンサブルな選曲になっていて、彼らの強い意志を感じた。