【青山テルマ】アルバム不振の原因は

青山テルマのライブに備えてアルバム「Lonely Angel」をiTunesでダウンロードして、かなり聴き込んでいました。ライブのMCでテルマが「思ったより、驚くほどセールスが良くない」と語っていたのですが、楽曲だけ聴いている分には十分満足できます。特に、タイトルチューンの「Lonely Angel」と「Pray」、「Happy」、「Smile Again」はよい仕上がりなのです。

それでも、不満な面も確かにあります。まずは、彼女のR&Bシンガーとしてのアイデンティティが揺らいでしまっていること。ラップを過剰に意識したフレーズや若者のアイコンであろうとする意識が透けて見える歌詞からは、彼女が何を目指しているのかが伝わってこないのです。そしてそれは、ジャケットのテイストにもつながっています。Lady GaGaMaroon 5かというくらいサイケなデザインは、曲調にはフィットしません。ライブのダンスもそうですが、R&Bから外れれば外れるほど、世界観がなくなってしまうのです。

歌唱力もソングライティングも十分なので、R&Bを極めてもよいのではないでしょうか。それでは既存のファンに逃げられるかもしれないけれど、ライブでも結構オーディエンスの年齢層は高かったので、ティーン受けにこだわる必要はないのではないかと思うのです。

http://www.thelma.jp/