【東博】台北國立故宮博物院展

東京国立博物館・平成館で「台北 國立故宮博物院 神品至宝」を鑑賞しました。この展覧会は、直前になって名称に「國立」の文字が含まれていないことに台湾側が激怒して、あわや中止かという騒動になったものです。冒頭のメッセージには、英語では「China」となっている部分が「中華」と訳されており、「中国」ではないことに慎重な配慮を感じました。

それほど派手な出品はないのですが、僕が強く感じたのは「中華文明は右脳ではなく左脳の文明だ」という印象でした。直感的な美しさではなく、知識に裏打ちされて初めて理解できる奥深さがにじみ出ているのです。中華圏に「美術館」が少ないのも、こうしか背景なのでしょうね。中国を中心とした文化や歴史をじっくり勉強してから、北京や上海を訪れてみたくなりました。

展示品の中で目を惹いたのは、景徳鎮の白磁。他の陶磁器と比べても、明らかにデザインや表面の質感が違いました。素人目にも素晴らしさがよくわかるのは、ありがたいですね。

http://taipei2014.jp/