【人事の話】自分の時間はプライスレス

2006年の12月に「ホワイトカラー・エグゼンプション」の記事を書いたのですが、最近またこの話題がホットになってきました。マスコミは「残業ゼロ法案」のようなミスリードな単語を使っていたのですが、毎日新聞は今月に入って「成果賃金」という呼称に変更したようです。これは、僕には大歓迎ですね。

以前書いた内容の繰り返しになりますが、「基本給が同じふたりの社員がいて、Aさんは能力がないから残業を月50時間しないと課題を達成できないけど、Bさんは就業時間内で終えることができるとすると、収入でAさんの方が上回ってしまう」事態への対処策なのです。

僕は就業時間が終わる寸前まで、定時内に仕事を終わらせるつもりで段取りを考えます。ただし、部下や社員に相談を持ち掛けられれば、ほとんどの場合は拒まずに喜んで応じます。その上で、その仕事をその日に終わらせる必要があれば残業しますし、明日以降でも構わないなら帰ります。かつての上司の「明日できることを今日やってしまうと、その空いた隙間に新たな仕事がなだれ込んでくる」という名言が、刷り込まれてしまったようです。

自分の時間はプライスレスなので、そう簡単には引き換えにしない。それが、自分のポリシーなのです。だから、ホワイトカラー・エグゼンプションのような制度は歓迎します。ただ、それぞれの企業に適合するかどうかは別の問題なので、きっちり経営者と人事が判断するべきです。まあ、それが嫌な社員は転職すればよいというだけの話で、そのような転職が可能な人材層であれば問題ないと思っています。