【東洋文庫】トルコは友好国

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本駒込東洋文庫ミュージアムで開催している「トルコ ―日本・トルコ国交樹立90周年―」という展覧会を見てきました。僕の家からは近いのですが、ここの隣の六義園にはよく行くのに、東洋文庫は存在自体知りませんでした。ミュージアムの展示の中には、そそり立つような蔵書の書棚があり圧巻です。また、洋風庭園を挟んでカフェがあり、くつろげそうな雰囲気でした。

トルコ関連の展示は、それほどボリュームがあるわけではないのですが、いろいろと勉強になりました。かつてトルコを旅行したとき、日本びいきなトルコ人が多かったのですが、その理由は「宿敵ロシアを日露戦争で破ったから」と聞いていました。しかし、この展示を見て、海難事故の生存者を明治政府が祖国に送り届けた史実もあることを知ったのです。

エルトゥールル号イスラム諸国にトルコの軍事力を誇示するために横浜までの航海を敢行し、船員がコレラに罹患しながらも台風の時期に無理にトルコ帰国に向けて出港しました。そして、和歌山県串本沖で座礁してしまいます。この事件は、トルコでは「日本人はトルコ人の命の恩人」として今でも教育されているそうです。イラン-イラク戦争が開戦した際、自衛隊は法律問題で救援機を飛ばせず、日航もリスクを恐れて手を出さない中、トルコ航空が自国民救援の便を増やして逃げられなかった日本人駐在員や家族を救出してくれたのです。やはり歴史を知ると、いろいろなことがつながりますね。

http://www.toyo-bunko.or.jp/