【東京国立近代美術館】プレイバック・アーティスト・トーク

東京・竹橋の東京国立近代美術館で昨日開幕した「プレイバック・アーティスト・トーク」は、上質な時間と空間を味わえる素敵な展覧会でした。ゆったりとした空間に、本当にアートが好きなファンだけが訪れている雰囲気。アーティストのトーク映像が流れ、それおダイジェストした冊子は無料で配布されています。作品自体も魅力的ですが、この企画全体が奏でるハーモニーが心地よいのです。

大学生の頃にストライプハウス美術館で見て一目惚れした秋岡美帆の作品にも、同じものではありませんが出会うことができました。彼女の作品は、奥行きのある立体的な色彩が特徴で、僕にとっては、忘れかけていた記憶を呼び覚ましてくれる魔法の呪文です。今回も懐かしさとともに、昔感じた一瞬の感動を思い出させてくれました。

日高理恵子の「樹を見上げて VII」は、大木の枝に包まれるような感覚に浸れます。丸山直文「Garden 1」はヨーロッパの広い公園に流れる時間を感じ、児玉靖枝「ambient light―sakura」では日本らしい彩りに安らぎを覚えました。抽象的な作品が多いものの、そこから感じられるものはとてもわかりやすいので、頭を過剰に使う必要もなく優雅な時間を過ごすことができました。

http://www.momat.go.jp/Honkan/Playback_Artist_Talks/#artistinfo