【映画】英国王のスピーチ

この作品も、パリ-羽田のフライト中に見たものです。後の英国王ジョージ6世ヨーク公アルバートが父親ジョージ5世の名代として行った演説は、吃音のために国民を失望させる結果に。その失敗を乗り越えるためにオーストラリア人の言語聴覚士であるライオネル・ローグの療法を受け、兄エドワード8世の退位に伴い国王に即位した後に、第二次世界大戦を受けての演説に臨むというストーリーです。

吃音に対峙する展開そのものよりも、英国らしい凝り固まった伝統文化や、そこに「英連邦の格下の国家」と位置づけられるオーストラリア人が絡む描写がいかにもそれらしいのです。エドワード8世が離婚歴のある女性に惚れ込んでしまって王位を退くという史実も、このように描かれることでかえって真実味を持ってとらえることができます。ただ「英国気質」の予備知識がないと、楽しめないかもしれません。

アカデミー賞では作品賞、主演男優賞、監督賞、脚本賞の4つを受賞しています。確かにこのお堅い内容をテンポよく見せてくれたことを考えると、妥当な賞をもらったと言えます。主演男優賞に関しては、吹き替えで見てしまったので何とも言い難いので、ぜひもう一度字幕版でコリン・ファースの吃音の演技を見てみたいと思っています。

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