【映画】ブラック・スワン

今回のパリ旅行では、JALの機内エンタテイメントを堪能しました。往路では「ブラック・スワン」「ツーリスト」「ソーシャル・ネットワーク」、復路では「英国王のスピーチ」「グリーン・ホーネット」「塔の上のラプンツェル」と計6本の映画を見てしまったので寝不足です…

さて、今日は日本公開が5/11(水)に迫った「ブラック・スワン」をご紹介しましょう。ジャンルとしては「スリラー」のようですが、ブラックなファンタジーという印象です。ただ、かなりノンフィクションのような作りなので、現実と虚構の境い目が微妙なバランスになっています。「白鳥の湖」になぞらえたストーリーだということを意識しておかないと、なんとなくはぐらかされた感じを受けてしまうかもしれません。脚本自体はありがちなものですが、巧みなカット割りと編集によって流れのよい作品に仕上げたという点が、この作品のセリング・ポイントですね。

バレエを題材としてドラマではありがちな「女性同士での役をめぐる争い」が軸になっているものの、ダンサーの筋肉の動きや新しいポワントを意図的につぶす場面などから、かなり本格的にバレエと向かい合っている作品であることが窺えます。アカデミー主演女優賞を獲得したナタリー・ポートマンの演技もすばらしいけれど、母親のエリカを演じたバーバラ・ハーシーの垣間見せる狂気もさすがでした。劇場で見ても十分に満足できる作品です。

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