【人事の話】人事の四字熟語

人事部員にとって、四字熟語とは社員の名前のことだ。特に新卒で入社した会社は、正社員だけで15,000人もいる会社なので、苗字だけでは区別できない。まずは苗字+名前のセットで覚えるところから、仕事がはじまる。名簿や給与台帳や評価リストや、いろいろな場面で目にするうちに「佐藤」とくれば「康生さん」なのか「高弘さん」なのか覚えるようになる。要は百人一首の「定まり字」と一緒で、苗字だけでその人が特定できれば苗字でいいけど、名前までいかないと特定できない人は「四字熟語」で覚えないといけない。

中には語呂が良い名前の人もいるので、その会社を辞めて10年近く経っても、その人の苗字が出てくると自然に「四字熟語」が口をついてしまう。また、人事はさすがに字を間違うわけにはいかないので、間違いやすい文字の人は気になって仕方がない。「紀征」は「のりまさ」ではなく「のりゆき」とか、「児島」か「兒島」かとか・・・ ときどき、「間違った字で来たメールには返信しない」なんて公言している人もいるので、困ります。

辞めた会社の「四字熟語」は早く忘れないと、新しいことを覚えるメモリーがなくなっちゃうよね。