【バーレスク】さすがのシェール

久しぶりに劇場で鑑賞した映画「バーレスク」。上映途中に感じたのは、「もはや語られていないストーリーなど存在しないのか?」という思いでした。最近見た「食べて、祈って、恋をして」も「アバター」も、演技や構成、撮影といった技法で魅せていて、ストーリーに持つ魅力はほとんど感じられなかったから。ミュージカルではない音楽映画ということで、ストーリー自体に期待はしていなかったので、あまり気にはなりませんでしたが…

しかしながら、この映画は決してガッカリしてしまうようなものではありません。クリスティーナ・アギレラももちろん悪くはないけれど、シェールの本気の歌唱力の前には霞んでしまいます。声量とテクニックだけではなく、感情の込め方に段違いの存在感がありました。そして脇を固める助演陣も、それぞれにいい味を出しています。「ヴェロニカ・マーズ」でおなじみのクリスティン・ベルがライバル役を好演すれば、スタンリー・トゥッチやキャム・ギガンデットらの男優も目立たないながらも、うまくクリスティーナの魅力を引き出してくれました。

有楽町の「丸の内ルーブル」の左ブロック前から8列目・中通路寄りで、土曜日16:20の回を見たのですが、この列は僕ひとりでした。全般的にも空席が多かったのでゆったりとは楽しめますが、そろそろ打ち切りになってしまうかもしれませんね。

http://www.burlesque.jp/