【郵政】西川社長辞任会見で

日本郵政西川善文社長の辞任会見を見て、これは誰のために誰が開催したものなのか疑問に思うとともに、強い違和感を覚えました。西川氏は、会見開始時にカメラマンのシャッター音が切れ目なく続いたことに感情を荒げ「やめようか?」などと報道陣を牽制しながら、席を立つそぶりまで見せていたからです。

民間企業の社長辞任会見です。取材してくれることに感謝すべきものであって、「させてやっている」とばかりの態度はいかがなものでしょう。確かに「かんぽの宿」や東京中央郵便局の建て替え問題で鳩山邦夫・元総務相との対立して以降は、マスコミを敵に回していたという経緯はあります。それでも「立つ鳥跡を濁さず」で、最後くらい神妙に身を引けなかったのでしょうか。

強気のビジネスで知られる住友銀行の頭取として辣腕を振るってくる間に、強大な権力を手にしてしまったことのツケなのかもしれません。消費者相手にもビジネスを展開する企業のトップが、このような傍若無人な態度を見せてはマイナスでしかないですね。会見の進行者である部下に「君がもっと(報道陣を)コントロールしないと」と公衆の面前で不快感を示してしまったことも併せ、会見としての出来はかなり低かったと評価を下すしかないところです。