【笠間日動美術館】センスある小品

イメージ 1

イメージ 2

茨城県笠間市にある「笠間日動美術館」は、銀座にある日動画廊の系列です。東京からは遠く感じますが、常磐道北関東道を使えば1時間半ほどで到着することができます。ちょうど企画展として「没後80年 佐伯祐三展」を開催していました。

佐伯の描くパリは風景は暗く、下落合が明るく描かれているのに比べて当初は欧州で感じた哀しみの表現なのかと思いました。しかし、よく描かれた対象を見ていると、彼の持つコントラストの明確さに着目することができました。下落合の木造家屋のディーテイルを描くには明るさが必要で、パリの漆喰の壁を描くには陰影が必要だったのではなかったでしょうか。特に「リュクサンブール公園」の広い空に突き刺さる並木に、12月に訪れたパリが蘇りました。

常設展のバラエティも見事です。モネやゴッホルノワールからカンディンスキー、ブラックなど地味な小品ながら画家の特徴を感じさせる絵画を楽しむことができます。アンディ・ウォーホルまで鑑賞できたのは、儲けものでした。

そして建物をつなぐ部分には、竹林と彫刻が点在する日本庭園があります。ちょうど日差しが彫刻に降り注いで、近づいてくる春を感じる時間でした。

http://www.nichido-garo.co.jp/museum/