【ワールドユース】美しすぎる弾道

はっきり言って、このゲームちゃんと見ていません。後半だけ(しかも、ところどころ倍速で)見ただけなので、話半分で読んでくださいね。

オランダ戦の疲れは尋常ではなかったんだと思う。ただでさえ緊張する開催国相手のオープニングマッチで、しかも優勝候補のオランダだ。2点先行されつつも終盤は追いついてもおかしくないくらい、オレンジ軍団に攻め続けた。それから中4日あったとはいえ、回復しきれてはいなかったんだろう。日本ユース代表の選手たちには、ピッチが広く見えたと思う。それほどに中盤は伸び切り、サイドは孤立していた。ベナンが退場者を出しても、それは変わらなかったように思う。

そんな暗くなるようなゲームにあって、目が覚めるような、心が洗われるような瞬間があった。それは、水野晃樹(千葉)のFKだ。Jリーグの大分戦では初々しいプレーを見せていた彼だが、オランダ戦でも平山相太のヘッドに合わせるFKでアシストを決めている。この日の同点弾となったこの直接FKの弾道は、僕がこれまでに見たどのFKよりも美しかった。シドニーオリンピック・アジア予選の小野伸二よりも、J史上最長の距離を決めたエドゥーよりも美しく、ベッカムすら及ばないようなそれほどにきれなカーブを描いて、サイドネットで弾んだ。そこにネットがなければ、躍動したままどこまででも行ってしまいそうな、そんなゴールだった。

まだオーストラリアに勝てば、恐らく予選は突破できる。まだまだ何もしていない森本やカレンの奮起にも、ぜひ期待したい。