僕はビッグコミック・スピリッツを毎週買っているので、石原まこちんが描くこのステージの原作も好きでいつも楽しみに読んでいます。ファミレスをたまり場にしているニートの3人組（実は4人組だが、もうひとりは行方不明）が、夜な夜なムダ話をしつつ時間を過ごすという設定。DVDで実写版が作られた後、この芝居版に至りました。
さすがにファミレスに舞台設定を絞ってしまうと限界があるので、ファミレスに集合する途中で警察官とからませたり、夢オチでバンドを組ませてみたりと工夫は感じました。塚本高史のミッキーはまさにハマリ役。もっといやらしいまでにスカした男にしてしまってもよかったのに、とも思いました。佐藤隆太のジャンボ（原作ではふとし）も、天然っぽさが原作とは一味違った魅力を出していていい感じです。ただ、岡田義徳のまっつんは本来寡黙で近寄りがたいキャラなんだけど、中途半端でしたね。原作とも違うし、プラスアルファの魅力にもなっていないし…
桜塚やっくんみたいに客を相手にしてDJトークするシーンやバンドの部分は、まあ芝居を見に足を運んだ人たちへのサービスと考えれば妥当でしょう。それにしては、歌が下手すぎてどうしようもなかったけどね。もうちょっとお金かけて、いい脚本家と組ませたら、この作品はまだまだ良くなりそうな気がします。いずれにしても、また見たいです。
