【人事の話】弁護士を語る

人事の仕事をしていると、労働法を専門とする弁護士に相談する機会がよくあります。そういう機会があるということは、社内に何か問題が発生しているということ。あまりうれしい状況ではないんですけどね。

弁護士のセンセイ方は、一言で括ってしまっては失礼なほど個性豊かで、それぞれに特徴が感じられます。人事の専門誌にもよく寄稿している女性のI先生は、とにかく手堅い判断をしてくれます。裏を返せば、法解釈に寄りすぎていて、企業としてはアドバイスいただいても手が打ちにくいのですが…

リストラの大家(なんて本人には間違っても言えませんが)T先生は、ご高齢なのに元気いっぱい。会社側の関係者、それもできるだけ現場に近い人や若手の声を聞きだして真実に迫り、そこから企業の目指す落としどころを導いてくれます。信頼は厚いけど、要求レベルも高いので、こちらも大変です。

英語も堪能な国際弁護士のK先生は、とにかく過激。外資にありがちな「解雇」というカードを見据えて、それを可能にするための戦術を採ろうとするので、時に人事がついていけなくなることも。でも、もちろん「見据えて」いるだけで、実際にそういう手段に出たことはありませんからね(^^;

労働法専門ではないけれど、先日まで同僚として勤務していた社内弁護士のCさん。彼はいつも「自分は仕事内容で評価してほしいので、(弁護士だからといって)社内で先生なんて呼ばないでくれ」と言い続けていて、自信を見せつけながらも気さくでビジネス寄りの判断ができる貴重な人材でした。

できれば弁護士のからむ案件は起きない方がいいけれど、起きてしまったら早く手を打たないといけないので、頼りにしています。