3-4-3ではなく、インサイドMFを3枚配した3-5-2に可能性を示したゲームだった。小手川と前田が絡むシーンは少なかったが、うまくサポートしてチャンスを作った。何が何でもビルドアップするのではなく、裏を狙わせたりサイドを使ったりといったメリハリが効いていた。
しかし、先制点が生まれるまでは、どんな形でゴールが奪えるのか見えにくい展開だった。那須川のロングシュートがなければ、攻めあぐめていたかもしれないだけに、あのゴールは値千金だったといえよう。プレイスキッカーとしても、那須川には可能性を感じた。
岡野とウィリアンを獲得したことで、DFの競争は熾烈になった。岩田の開眼は、その影響なのかもしれない。単に松本とのコンビネーションでチャンスを作るだけではなく、ドリブルで抜いたり中へ切れ込んだりとバリエーションも十分だった。これでサイドとDFの層は格段に厚くなった。ウィリアンの出来も楽しみではあるが、岩田のブレイクにも期待したい。