【科博】南方熊楠展

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上野公園の国立科学博物館で開催されている「南方熊楠 ―100年早かった智の人」は、展示数は少ないものの見せ方の巧みさに知的好奇心を刺激されます。南方熊楠(みなかたくまぐす)は生誕150周年を迎える科学者にすて文筆家。現代に生きていたら、彼は収集した知識をSNSに連投し、3Dレンダリングで植物を再現するのではないでしょうか。

目玉の「十二支考」からは、さながらKJ法のように情報を整理して知にまとめ上げる作業の過程が見てとれました。僕自身も仕事で、キーワードやキーセンテンスを紙に並べてそれらをいじりながら考えるというプロセスはよくやっていました。今はパワポのテキストボックスに移行しちゃいましたけどね。「熊楠が情報収集に没頭したのは、癇癪持ちの精神安定させるため」という解釈も、何となくうなずけます。これだけ緻密にメモを取り、描いて図譜にするのは並大抵の集中力ではないはずですからね。

ちなみに科博ではアンデス文明展も開催中で、こちらもミイラの展示など、見応えがあります。アンデス文明展は特別展なので別料金ですが、南方熊楠展は常設扱いなので、通常料金だけでOKです。そして、この記事でも画像を添付しているように、会場はフラッシュを使わない静止画での撮影が可能です。