【映画】ジュラシック・ワールド

こんなテーマパークというか動物園があったら、絶対大人気になるだろうというくらい魅力的なジュラシック・ワールド。ただ、映画の作りとしては、いろいろ盛り込みすぎていて焦点がボケてしまったのが残念です。ホラーの要素もある一方、社会派ドラマとしても遺伝子操作や利益至上主義、弱肉強食など複数の問題を扱っているからです。

そんな複雑なストーリーの中で、まるで科学者らしくないブライス・ダラス・ハワードをクレア役に起用し、さらにこの手のSFにはステロタイプといえる兄弟としてザックとグレイを登場させたことで、薄っぺらい印象で作品全体を覆ってしまいました。この一家のエゴをも社会派ドラマとして扱ったというなら、この結末は僕の中ではワースト作品である「蠅の王」並みのバッドエンドです。

映像の迫力は満点なだけに、そこにフォーカスを当ててエンタテイメントに徹して欲しかった。そうであれば、もっと気楽に作品を堪能できたと思うのです。