ミラノの中心にあるドゥオモから路地を入った奥にあるアンブロジアーナ絵画館の見どころは、レオナルド・ダ・ヴィンチの「楽師の肖像」です。ちょっと複雑な構造をしているので順路に迷ってしまいますが、スタッフが親切に案内してくれます。「楽師~」は展示の最後のエリアなので、途中でこの作品を見逃してしまったのではないかと不安になっている人も多かったのですが、スタッフがその都度「ダ・ヴィンチはこの下のフロアだ」と言っていました。
そして、「楽師~」を押しのけて大トリに控えるのは、カラヴァッジョの「果物籠」。地味な静物画ではありますが、ミニアチュールのようでもあり、日本画の手法にも近いものが感じられ、存在感と見応えのある作品です。これを見るためだけに訪れてもよいと思えるくらい、素晴らしいものでした。