【人事の話】オワハラとは

2016新卒採用においては大手の選考開始が8月というスケジュールになったこともあって、中堅企業の内定を持ったまま大手の選考に臨む学生も多くなっています。8月1日は土曜日だったにも関わらず、大手の選考を受けさせないようにするために、内定者を拘束するイベントを開催したという話もあります。

「内定が欲しかったら就職活動を終了しろ」と迫る行為が「オワハラ」と呼ばれ、マスコミがやたらと取り上げています。自社に入社させるために脅迫まがいのことをするのは問題ですが、「自社に決めてくれるなら内定を出す」という条件は、企業にしてみれば至極当たり前なのです。

内定を出した人が辞退すれば、企業は通常、繰り上がりの内定を出します。しかし、内定をいったん受諾して「入社します」という誓約書を書いておきながら後で辞退されては、そのようなバックアップをすることができなくなってしまいます。言い換えると、他の学生のチャンスを奪っているということなのです。まだ内定がでていないだけに、一見すると誰も損はしていないように見える内定辞退ですが、そんなことはないんですよ!