【映画】鑑定士と顔のない依頼人

WOWOWの放送を録画した「鑑定士と顔のない依頼人」は、「ニューシネマパラダイス」のジュゼッペ・トルナトーレ監督の作品。ミステリーかと思って見始めたのですが、途中で純愛映画なんだと納得してしまい、そのまま見終わる寸前になって再びミステリーに引き戻されました。

ネタバレにならない程度の表現になりますが、張り巡らされた伏線と難解で深淵なテーマがこの映画の魅力です。ミステリーではありますが、そのテーマはおそらく「愛する人を待つ苦しみは、人を信じられない生活より幸福だ」ということなのではないかと感じました。

オランダ出身のシルヴィア・フークスが前半の病的な振る舞いから、後半に見せる妖艶さへの変化が印象的です。2時間を超える上演時間ですが、それでも緊張感を持って見続けられるのは構成の素晴らしさだと思います。エンニオ・モリコーネの音楽も、効果的に使われていました。

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