2015年のアカデミー賞で美術、作曲、衣装デザインなど4賞を受賞し、作品、監督など5賞でノミネートされた「グランド・ブダペスト・ホテル」が気になっていました。映画館では夜しか上映していないので観る機会がなかったのですが、良いタイミングでWOWOWが放送してくれました。
最初は、いわゆる群像ドラマだと思って観ていたのですが、これが大間違い。この作品はミステリーですらなく、ファンタジーであってコメディでした。そして、「ブダペスト」なのにハンガリーの話でもなく、アルプスにある架空の国のストーリーなのです。
何を伝えたいのか意味も不明だけど、この奇想天外で現実離れしたお話をこのテンポで最後まで見せてしまう構成は素晴らしいとしか言いようがありません。一流どころをキャスティングしてはいますが、そこにお金を使わなくても作品のクオリティは保てたはず。それほどに、構成と舞台仕掛けが秀逸なのです。
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