【東京国立博物館】日本国宝展

上野公園の東京国立博物館・平成館で開催されている「日本国宝展」は人気が高く、先週は入場が60分待ちだったので断念していました。この日は朝からの雨で少しは空いているかと思って再訪したところ、待ち時間ゼロで無事に入場できましたが、来場者は多かったですね。

展示はいきなり「玉虫厨子」で始まります。作品の素晴らしさはもちろんですが、パネルと実物で立体的に表現したキュレーションの見事さにも感服しました。展示は実に多彩で、仏画あり仏像あり障壁画ありと日本美術の流れを実感できます。縄文時代の奔放な表現から、中華文明の影響を受けた理詰めを経て、鎌倉期以降に日本美術のスタイルが確立したのかなと感じることができる展示でした。

その中でも僕が一番好きなものは、長谷川等伯の障壁画「松に秋草図」でした。きらびやかな金の地に松の枝と秋の草花が鮮やかで、印象に残りました。善財童子立像のかわいらしい造形も、妙に親しみを覚えますね。全体的にゆっくり鑑賞することはできないけれど、見て損のない展示です。

http://kokuhou2014.jp/