【SNS】LinkedInは成功するか?

欧米のビジネスマン御用達のSNS、「LinkedIn(リンクトイン)」が上場して初めての四半期決算が好調で、日本語でのサービスも近いうちに始まるという情報があります。このサービスはソーシャルゲームや画像共有といった「遊び」のツールではなく、ビジネスネットワークを広げることが目的になっています。LinkedInに登録した目的を「旧友とのつながりを持ちたい」「ビジネスのコネを作りたい」「転職ノオファーを受けたい」などから選択して表示することができます。

僕も外資時代の同僚を中心にネットワークを広げていますが、月に1~2通は人材紹介会社のコンサルタントやリサーチャーからコンタクトがあります。そのメールには純粋にポジションを紹介してくれるものもあれば、単に「ネットワークを広げさせてくれ」というものもあります。このサービスでは「友達の友だち」といった一定の階層内に入らないと、プロファイルの情報を見ることができないのです。ネットワークを広げれば、人材紹介会社はそれだけ多くの候補者の情報にアクセスできるというわけです。

ただ、だからこその特徴ですが、このサービスは比較的静的。つまり、頻繁にサイトにアクセスして情報交換したりコメントを残しあったりというよりも、「つながっている」という状態そのものに意味があるんですよね。そうなると、サービスとしてどこで課金するかというビジネス上の課題が存在することになります。僕自身、それほどアクセス頻度は高くありません。課金する相手が、より多くの情報を見たい人材エージェントだけだとすると、特に日本では成功確率は高くないかもしれません。

ある講演で、起業家養成ビジネスをやっている社長が「LinkedInが日本で本格的に展開したら、リクナビが消えるかもしれない」と言っていました。そこまでのインパクトがあるかどうか、注目しましょう。