【東京JAZZ】マーカスミラー光臨

今年は9/3~5の日程で東京国際フォーラムにて開催されている「東京ジャズ・フェスティバル」。今日の昼11:00からの「Groove」に行ってきました。お目当てはスーパーベーシスト・マーカスミラーです。あまりジャズを生で聴く機会がないので、残暑で疲れた心身を癒すために音とビートに浸ろうと思っていました。

まずはクリス・ミン・ドンキー&ザ・ノーマッズです。ウッドベースの叙情的なメロディが印象的でしたが、ソロがテクニックの披露に終始したこともあって、ノリ切れませんでした。まあ、位置づけとしてはオープニング・アクトというところでしょうか。続いて、マーカスの枠なのですが、まずはN響ことNHK交響楽団がデイモン・ガプトンの指揮でバーンスタインの「キャンディード序曲」を奏でます。実はこの曲、スコア譜を持っているくらい好きな曲で、入場時に配られたN響のチラシを見ながら「キャンディード序曲を聴きたい」と思っていた矢先だったので、本当に驚きました!

そして、マーカスが登場。「オーケストラとコンテンポラリー・ジャズバンドの共演なんて、クレイジーだとはわかっているけど」と言いながら素敵な演奏を聴かせてくれます。クリスチャン・スコットのミュートをつけたトランペットとアルトサックスのソロも美しく、そこにマーカスのチョッパーが乗っていきます。彼のチョッパーはナルチョのような激しいものではなく、柔らかく弦に触れるだけで伸びやかで輝く音を紡ぎだすのです。曲は「アマンドラ」「ソー・ホワット」「ユア・アメイジング・グレイス」など。途中でロバータ・フラックが登場しましたが、マーカスが紹介してもなかなかステージに出てこなくて客がざわつくと、すかざずマーカスが「Don't worry. She'll come! 」と言って場を和ませていました。

ロバータは楽しみながらの一曲。そして、男性シンガーとの曲では楽器とボーカルのコラボレーションが素晴らしかったです。マーカスはバリトンサックスとボーカルまで聴かせてくれて、もう大満足。アンコールは「マシュケナダ」で、これも僕の好きなセルジオ・メンデスの曲を聴かせてくれました。

その後にインターミッションをはさんでメイシオ・パーカー(アルトサックス)。マーカスの後では、好演も霞んでしまいます。さらにはラリー・カールトンとB'zの松本孝弘ツインギターのセッションを聞かせてくれました。松本はMCでも「いつもと勝手が違う」と言っていましたが、序盤はなんとなく音が伸びずに萎縮した演奏に聞こえましたが、徐々に本領を発揮してくれました。ジャズギターは音色が重要。僕は野呂一生やマイケル・シェンカーの音作りが好きなのですが、カールトンのハッピーな印象のある音も嫌いではありません。アンコールまで13曲をたっぷりと演奏してくれましたが、やや曲調が似通っていた印象を受けました。

いつも日程が合わずに行けなかった東京JAZZ。初参戦でしたが、これなら毎年でも行きたくなります。このフェスティバルの模様は10月にNHKのBSで放送されますのでお楽しみに!

http://www.tokyo-jazz.com/index.html