【人事の話】ファシリテーション

僕の会社で今年から導入した中堅社員向けの研修の事務局で、横浜で一泊していました。この研修は「必ずしもリーダーという任命を受けていなくとも、実質的にチームメンバーや他部門のメンバーを巻き込んで仕事をしている人」という想定で、チームを動かすコツをつかんでもらえるよう設計したものです。

キーとなるコンセプトは「ファシリテーション」で、これは「ミーティングのプロセスを仕切ることで、チームの成果を最大限引き出すよう問題解決や合意形成を支援し、促進する技術」です。重要なのは「仕切るのはプロセスだけ」ということ。ファシリテーターが自らの主張を展開したり、自分ひとりの意思でミーティングを誘導してはいけないのです。場合によっては「そのミーティングの議題に関してまったくの素人であった方が、ファシリテーターに適任」ということすらあるくらいで、ここが一番誤解されやすいポイントです。

今回の研修ではファシリテーションにおけるコミュニケーションスキルの基礎となる質問や傾聴のスキルから始まり、問題解決のためのフレームワークや合意形成の仕方などを学びました。実践的な要素が強いので、受講者には好評でしたね。演習課題として、実際に受講者が困っている問題を扱ったことも、リアリティが感じられてよかったのだと感じました。