【人事の話】グループワークの効用

僕の勤務している会社では、新卒採用の選考にグループワークを取り入れています。学生を4~6名のグループに分け、ひとつのテーマに沿って討議させて結論をプレゼンしてもらいます。グループワークでは、面接ではわからない学生の特性がおもしろいくらいにわかり、とても興味深いです。

例えば面接では、多少押しが強いくらいが好まれます。しかし、グループワークでの押しの強さは両面あって、チームメンバーの様子に配慮しながら自分の意見を押すのはOKですが、回りの反応を無視して自説を無理に押し通そうとしているのはNGです。短い時間で結論を出さねばならないだけに、時間を気にして焦りだす学生も散見されます。焦れば焦るほど、強引さが目に付いてしまい、回りの学生が引いてしまうのがはっきりとわかってしまうのです。

グループワークで受けがいいのは強引にチームを引っ張るタイプではなく、議論が停滞したときにうまく流れを作り出す学生や、話が変な方向に向かい始めたときに軌道修正する学生。あるいは、議論にうまく入れていないメンバーに発言を求めたり、役割を振ったりする学生です。そういうタイプがひとりいると、そのグループの活動が活性化し、全体的に評価が上がることすらあるのです。