【Mr.インクレディブル】発想がアメリカ

この作品の原題は「The Incredibles」、つまり「インクレディブル一家」だけど、そう訳しちゃうと暴力団みたいだよね。「モンスターズ・インク」「ファインディング・ニモ」に続いてピクサー社制作のシリーズなので、相変わらずキャラクターの表情は絶妙です。それだけ味わっても、そこそこ満足感は得られると思います。

ただ、ストーリーとしては日本人にはちょっと辛い。アメリカン・ドリームの延長戦上にあるヒーロー願望って、きっとアメリカではもっと身近なものなんだろうけど、日本人には「アニメの中のお話」でしかない。スーパーヒーローが活躍する結果として壊れた街を税金で補修しているとか、一時はやった「空想科学読本」モノの世界で、妙に現実的なところも夢物語に浸れない一因。アメリカ人って、自分たちの発想が「グローバル」だと思ってしまう傾向があるけど、そういうものとそうじゃないものが両方存在することは、もっと意識しないといけないと思う。アメリカ資本の会社に勤めていると、そんなことも結構切実な悩みなのです。

ちょっと映画レビューからは脱線しちゃったけど、これがこの作品の率直な感想です。