【ハリーポッター】不死鳥の騎士団に満足

夏休みも終わり、字幕版中心の上映となったというところで、「ハリーポッターと不死鳥の騎士団」を鑑賞してきました。本作は全作中でも最も分量が多く、ペーパーバックで900ページにも及ぶ大作だけに、2時間ちょっとの枠にどのように収めるのか興味がありました。しかし、前作「炎のゴブレット」の方がエピソードが多く編集し難い構成だったのに比べれば、恐らくは制作しやすかったのでしょう。非常にうまく、コンパクトにまとめられていました。

冒頭、プリベット・ドライブの家をめぐるシーンでは、ロンドンの夜景や落書きされた街角、ダドリーの描き方などがファンタジーっぽくなく、若干の違和感を覚えました。まるでコンピューターゲームのイントロを見るようでしたが、それも最初だけで、徐々にいつものハリポタらしい世界観に浸っていくことができました。

本作で重要なのは、ハリーが異常なまでにイライラしている様子を描写することなのですが、これが実にできていましたね。他にもニンファドーラ・トンクスがなぜファーストネームで呼ばれずにラストネームで呼ばれるのかなど、話の展開には直接関係ないながらもハリーマニアとしては気になる部分が漏れずに描かれていたことはポイントが高いです。

ハリーのガールフレンドとして登場するチョウ・チャンは、原作ではもっとしっかりした雰囲気の女の子だと思うのですが、自信なさげな少女になっていたのはイメージが違ったように思います。今回の主役と言っても良いドローレス・アンブリッジは、なかなか合ったキャスティングでしたね。僕のイメージとして「カエル顔」のアンブリッジにぴったりなのは南野知恵子・元法相なのですが、このイメルダ・スタウントンもいい味を出しています。テンポもよく、大人でも飽きずに楽しめる作品です。

http://harrypotter.warnerbros.co.jp/site/index.html